2020年に買ってよかった物

FILCO Majestouch MINILA-R Convertible (スカイグレー、US配列、赤軸)

2020年8月に発売されたばかりのコンパクトタイプのメカニカルキーボードです。 Cherry MX製のメカニカルスイッチを採用、カラーリング、配列、スイッチの種類の組み合わせで様々なバリエーションがあり、好みの組み合わせのものを選ぶことができます。

2019年にいいキーボードが欲しいと思い立ち、メカニカルや静電容量式のものを検討していましたが、 結局静電容量式の東プレのREALFORCE R2 PFU Limited Edition (US配列)*1を買っていました。 やはりいいキーボードを買うとタイピングへの意欲が高まり、2020年前半には、長らくできていなかったタッチタイピングもついに習得することができました。

さて、自宅でこれを使っていると、タイピング時間の大半を占める仕事中においてもいいキーボードを使いたくなってきました。 そんな折に、この製品の発売を知ったのでした。 コンパクトな高級キーボードといえば静電容量式を採用したPFUHappy Hacking Keyboard (通称HHKB)が有名ですが、 こちらはコンパクトタイプのメカニカルキーボードとなっています。 静電容量式のを続けて買うのもつまらないし、スペースキーの左右にファンクションキーが一対ついているというHHKBとは違う特徴にも惹かれました。 事前に見た評では、特にEscキーが独立してないことへの不満が多く見られましたが、自分は仕事でよく使うVimでもEscキーは使っておらず、それほど問題はないと感じました。 以前にメカニカルキーボードを検討していた時に、このFILCOなどが採用しているCherry MXのキースイッチだと、リニアで標準的な荷重のいわゆる赤軸が好みだということがわかっていたのもあり、 発売前に展示品を触ってこの製品を買うことに決めました。

発売直後に購入し4か月使っています。 当初はなかなかファンクションキーとの組み合わせで使うキーの位置を覚えられなかったですが、今では完全ではないもののだいぶ慣れてきました。 厚みがあるのでパームレストも必要かもしれないと思っていましたが、背面にある折り畳み式のスタンドで傾斜をつければ問題ありませんでした(そんなにガーッとキーを打つ方ではないというのもありますが)。

難点としては、ケーブルが後ろからまっすぐに出ていくようになっているために、その分のスペースが後ろにないと置けないというところですね(REALFORCEは背面の溝にケーブルを這わせることで、3方向からケーブルの出る場所を選べる)。 まあ職場の机は自宅と違ってスペースが十分にあるので仕事で使う分には問題ありませんでした。そういう意味でもこっちが仕事用になるのはちょうどよかったですね。

仕事ではUSB接続で使っていますが、Bluetoothで接続することもできます。 最大4つの機器とペアリングでき、LEDで光るボタンで簡単に切り替えることもできます。単3電池駆動だけではなくUSBで給電しながらBluetoothキーボードとして使うこともできます。 今この記事は、家に持ち帰ってる本機をBluetoothモードで使って書いています(REALFORCEで書いてる部分もありますが)。

RME Babyface Pro FS

日本では2020年初頭に発売された、10万円くらいするアナログ4ch入力(うち2chがマイク入力)4ch出力(うち2chがヘッドホン出力)+光デジタル入出力のオーディオインターフェースです。

2019年にそれまで10年以上(ほぼUSB DACとしてだけで)使っていたオーディオインターフェースUA-4FXの調子が悪くなったためにその後継としてUR22Cを買っており、 リモートワークでも活躍させていたのですが、 私の観測範囲の人達(プロ)がこのBabyface Pro FSを次々と導入しており。気になり始めてしまってしまっていました。 正直、PCの音を再生するのであればUR22Cで十分だったのですが、S/PDIF光デジタル入力があり、スタンドアローンでミキサー的に動作することに気づき、 これがあればニンテンドースイッチやブルーレイプレイヤーの音を高品質なDACから出せるのでは?(当時光デジタル出力のあるHDMI音声分離器のアナログ出力からスピーカーに入力していた) と気づき、勢いで買ってしまいました。 その時は、この要件を満たすのは他にはMOTU製品くらいしかないと思っていたのですが、後で調べてみたところ、より安価なZOOMのU-44(1万円台)やFocusriteのClarett 2Pre USB(約5万円)でもできたようです。 まあせっかくなら、更に10年使えるいいものを買っておこうと思っていたので、よかったと思います。

RMEはモデルチェンジの間隔が長いメーカーな上に2020年に出たばかりの製品でもありましたし、また後継製品が出た後もドライバーやファームウェアのアップデートは続いて新OS対応や場合によっては新機能も追加されますし。 あとあまり言及されない特徴として、USB 2.0接続ながら5W以上の電力を引き出して全機能が完全にバスパワーで動作するというのもあります。 USB 2.0の範囲では、通常5V0.5Aで2.5Wまでしか使えないのですが、おそらくUSB BCのCDPという規格の仕様を使って電力を引き出していると思われます。

それで肝心の音質ですが、実は再生についてはUR22Cと比べて一聴でわかる、というほどの違いは感じられていません。 まあでも付属の、自由自在なルーティングのできるミキサーソフトであるTotalMix FXや、音声の計測分析録音が可能なソフトのDIGICheckが使えるという大きなアドバンテージはあります。 3バンドではあるもののEQとローカットを内蔵のDSPでそれぞれのチャンネルにかけられるので、それまでPC側で行っていたスピーカーの室内音響補正をこちらで行うようにして、 ニンテンドースイッチやブルーレイプレイヤーの音にも適用できるようにもなりました。

なお、スタンドアローン動作をさせるには別途ACアダプターを購入する必要がありますが、純正のものは高いので家電量販店で適当な12V2Aのものを購入したところ(一応オーディオ機器利用を想定されているもの)、 問題なく動作しています。 ちなみに極性はセンタープラスです。 バスパワーとACアダプターからのDC入力の切り替えが(少なくとも聴覚上は)シームレスなのもポイント高いですね。

この機材を導入したことにより、現在のPC周りのオーディオシステムは以下の図のようになっています。

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2021年1月2日現在のオーディオシステム

アーロン リマスタード (Bサイズ)

通称アーロンチェアと呼ばれる、新品だと大体20万円ほどする有名な高級オフィスチェア。 数年前から気にはなっていたのですが、これまで使っていた椅子の是面がだいぶボロくなってきたのもあってついに導入してしまいました。 この記事もここに座りながら書いています。

座面と背面がメッシュ張りで布みたいに擦れる心配がない(ただ注意しないと服の方が擦れそう)、リクライニングで傾けても安定感がある(やりすぎて倒れそうになったことはありましたが…)、 合皮張りの肘掛けがある(これは劣化するみたいですが交換可能)、そして何より形状が正しい姿勢をサポートするようになっている(まあ変な姿勢で座ってることもありますが)、と高級品らしい特徴を備えたものです。

あと購入から12年の保証(座高調節用のガス圧シリンダーを除く)があり、それに準じた耐久性もあるというのも魅力ですね(まあ耐久性の評判はリマスタード版以前のものについてで、こちらについては未知数な部分もありますが)

実は買ってから同じメーカーのエンボディチェアという製品の方が人気ありそうということに気づいたりしたのですが、 まあ改めて試し座りしてみたりした結果、やはりアーロンチェアでよかったかなと思いました。 自分はどちらかというと前傾姿勢の方が好みで、対してエンボディチェアは後傾姿勢向けという特徴があるようなので。

こちらはまだ使い始めてから日は浅いですが、今のところ好感触です。何かあったらまたおいおい書いてみようかなと思います。

*1:US配列なのは気分転換というのと、やはりプログラミングには有利そうだと思ったから